「ドロヘドロ」 巨乳派だらけ (エロスなし)
- 作者: 林田球
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2002/01/30
- メディア: コミック
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餃子と魔法のパラダイス!!
この2巻のオビ文句がばっちり嵌る混沌とした世界。それが……ドロヘドロ!
色々な魔法を登場させながらも直接的なバイオレンス中心だったり、ゾンビ狩りで景品狙ったり主人公の顔がかゆくなったりして「これ…何したいんだかワカンネェ」となるのが序盤。世界観もあやふやな気がして、読んでてクラクラしました。
しかしそこから作品を見る目が変わる!私の場合は3巻で、人によってはそれより早かったり遅かったりするのでしょうが、ドロヘドロの世界にあるルールが何となく分かっていきます。もちろん混沌具合は相変わらず、餃子と魔法に加え肉のパイまで出てきちゃう有様ですが……例えば、一見すると無造作に色んな魔法を登場させているようですが、途中で1巻から登場する治療系の魔法使い(強くてマッチョ)が実は貴重な能力者で、他にも珍しい例として蘇生系や時間系の魔法使いもいたりということが分かるなど、これはアリ、これはナシというのが段々と分ってくるのです。無秩序マンガではないのですが、背景にある情報が全然説明されずにキャラが良く動くから混乱しちゃう訳ですね。そして単行本の巻末で今回わかったことを一言ずつでおさらい。う〜ん、ドロヘドロ。
このマンガには普通の人間の世界と魔法使いの世界があります。二つは反目し合う関係。魔法のドアで行き来可能。人と魔法使いの違いは魔法の煙が出せる体かどうか。こんな簡単で大した事のないような情報でも、一つ一つルールを知り、展開を推察するのが面白い。しかしこれほど妙ちくりんな世界は誰にも真似できないだろう。しかも物語に求心力があり、実はかなり凄いことをやっているんじゃあないか。
(2009/10/16画像追加)