「Viewtiful Joe 新たなる希望」 ジョーを知らないアクションゲーマーはにわか

 回避と攻撃の面白さをストレートに伝えた、素晴らしく大胆な作品です。横スクロールというのも思い切りが良く、発売当時は素直にその心意気を買いました。
 では懐古的で古臭い作品かといえばそうでもなく、VFXパワーという三種類の特殊なアクションと絡んだ攻略方法のお陰で、極めて新鮮なのです。とにかく最後まで面白いの一言。
 
 シナリオやステージ構成、ボス戦などのアクションなどは容量さえつかめば全てがテンポ良く、かなりの難易度を誇る割にはとても爽快です。しかし、ドット絵でこそありませんが、その横スクロールアクションとアメコミ調のデザイン、3頭身のキャラクターという強烈な3要素が往年のおっさんゲーマーを呼び集めるということもなく、日本でのセールスはあまり振るっていないようです。
 それなのにクリア後「思いっきり遊んだ!」となるこの熱すぎるゲーム、この知名度の微妙さはあまりにも悲しすぎます。やはりアクションの醍醐味は熱中度の高さと達成感です。その上ジョーに存在するのは、VFXアクションを駆使した特殊な謎解きと敵を派手にふっとばす爽快感。…どこに隙が存在するというのでしょう?100点満点だと思うゲームというスレッドを読みましたが、私の思う100点満点だと思うゲームの一つにこのゲームがあります。
 ほんの少しの工夫で攻撃を簡単に避け、敵に大ダメージを与えられる豪快なアクション性。単純なテクニックだけでなく、連想や試行錯誤により道が切り開かれる興奮。これらが他のどのゲームよりも巧みに作られていると感じられます。
 ビックリするほど熱い作品なので、アクションゲームを愛している方全てにプレイしてもらいたい傑作です。ちなみにワゴンゲーです。
 
 余談ですがこの作品のディレクター、神谷というのですが、彼の大まかな経緯は、
 バイオ4を作る →三上P「こんなのバイオじゃない」→デビルメイクライに変更 →デビル2は別の監督と別のプロデューサーに任せ、GCビューティフルジョーを作る →CAPCOM傘下の株式会社クローバースタジオ設立 →ジョーをPS2に移植 →大神作成 →クローバースタジオ解散 →なんとかって会社に移り、SEGABAYONETTAを作る
 という感じになっています。神谷曰く、神ゲーを一つ上げるとすれば、ゼルダの伝説神々のトライフォースだとか。
 

ビューティフル ジョー 新たなる希望

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