「シドニアの騎士」 鬼才SF漫画家、再始動。
弐瓶さんが少年少女の巨大ロボット物を描く。弐瓶さんがラブコメディを描く。浴衣姿ばかりの祭りに垣間見える男女の嫉妬も、女子更衣室侵入(事故)も描く。
ブラム学園を超えるギャグセンスと、いつもと違って両眼が離れてすぎていないヒロインの可愛さが際立った弐瓶勉の最新作、シドニアの騎士。面白すぎます。
- 作者: 弐瓶勉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/23
- メディア: コミック
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BLAME!やBIOMEGAなどで見せられた、モノトーンの世界観で繰り広げられる、静謐かつ大迫力のSFアクション。あっけなく死んでいくキャラクターや強大にも程がある兵器の淡々とした演出。しかし読者に残る衝撃は計り知れず。そんな弐瓶勉がものすごーくバランスの取れたふつーの題材を取り込んで、見たことのある漫画を描くわけがない。主人公の秘められた潜在能力も、尿管カテーテルのエロティックさも、敵生命体の得体の知れない戦闘能力も、全て弐瓶勉流にインパクトを残しています。
流石は弐瓶勉、そこかしこの演出に狂気があります。そこが確実に面白い。
そして、今後も感情的になれる熱い物語が予感できて堪らないのです。
一コマのスピード感も圧倒的なスケールの描写も大好きです。弐瓶さんには、いつまでも元気に、こういう独特すぎる漫画を描き続けてほしいですね。