ひぐらし祭 ただ今1・2章まで

ひぐらしのなく頃に祭(通常版)
ひぐらしのなく頃に祭
 
 「ひぐらしのなく頃に祭」プレイしてます。「盥回し」と「鬼隠し」読み終えました。ちゃんと盛り上がる所は大体、そうそうこんな感じ、といった演出で期待通り。とりあえず今の所の感想をば。「澪尽し」プレイ後にも改めて感想を書きたいですね。
 
 どう考えても、原作以外のメディアでは最高の面白さ!
 
 しかし、 原作>祭 の構図は否定されなかったとも言えます。うーん、ちょっと真面目に残念。当たり前っちゃあ当たり前なんですがね。私は原作至上主義ではないように気を付けているつもりですが、やっぱり原作より怖く、迫力がある作品ではありませんでした。・・・・・・いやホントに残念。あれほど読者の想像を掻き立ててくれた原作は本当に凄かったんですね…。
  原作>>祭>ドラマCD>…(越えられない壁)…>マンガ>アニメ
 でしょうかね。しかし超えられない壁は発生していないわけです。「罪滅し」と「皆殺し」のラストスパート、「澪尽し」の圭一の活躍次第ではどうなるか分かりません。それに、大のお気に入りである皆殺し編をもう一度読み返したいと思っていた所だったので、そこまで続けるモチベーションに問題はありませんし。
 
 どうやら盥回し編の評判がよろしくないようです。概ね、他編の導入部を出すことで後の楽しみを減らしかねない、というような理由です。
 私はアリだと感じました。まず綿流し編の前に詩音の件を先に出しちゃうのはどうか、というのも、その件の楽しみは綿流し編のほんの一部ですし、正直大した問題ではないと思うからです。大体、こちら側が製作者を差し置いて「こうであるべき」と楽しみ方を定義するのもおかしい話です。
 祟殺し編にまつわる事象を出すことも、これほど長い作品のプロローグとしては、読者を惹き付ける意味で大分効果的だと思います。少なくとも私は「よし、惨劇に挑んでやる…!」と、やる気が沸いてきました。それに「祭」で初めてひぐらしに触れた方で、盥回し編の前後に祟殺し編を読む人は中々いないと思われます。忘れた頃に祟殺し編にて、それが起きる。これも一つのアプローチとしてアリでしょう。渋めのシナリオである暇潰し編を予告するのも、間口を広げる意味でかなり良いと思います。
 しかし、圭一らしからぬ、いや「ひぐらし」らしからぬ、(笑)がある一文にメインシナリオライターの品性を疑ってしまったのも事実。これは何故残っているのでしょうか?竜騎士07の完全監修なのだと思わなければ、ちょっとピクッと反応してしまう所です。うむむ、何か深い理由があるのかも知れないと思いつつ気を紛らわさなければ。
 
 それより全体で特に感じたことは、色使い。絵の色が明るめな為、せめて怖い所の一枚絵は色彩を少し落として欲しかった。実際には時間的に正しい表現なのでしょうが、原作やドラマCDのひぐらしモード中では脳内で夕闇フィルタがかかっている位の演出がなされていましたので、あんまり青空はちょっとギャップがあって(そこが狙いであっても)どうにも。原作の文字を見せる為にあった薄暗いスクリーンには、色彩を落として想像を掻き立てる効果もあったのだなと感心。
 ただ基本的な内容は原作に非常に近く、過剰に期待しなければイマイチ乗りきれないという事態にはならないと思います。やはり原作以外のメディアで最高傑作だと断言しますので。富竹さんの盗撮の言い訳に対する圭一の気持ち等、細かい所で原作の匂いを感じさせ、一枚絵と文章の演出でひぐらし史上最も派手で瑞々しい出来でもあり、今は満足!